今回は、マリッジリングを鍛造・切削で作るメーカーを紹介します。
国内にも海外にも優秀なマリッジリングメーカーは、沢山あります。私が今までに鍛造を主体にしたマリッジリングメーカー(国内、海外計15社)を拝見しました。その中で、私が業界に紹介したいと思ったメーカーが、ノルド社でした。
ノルド社は、現在、アメリカのヴァージニア州の中西部にあります。1872年にニューヨークで創業した老舗です。約150年の歴史に成らんとしています。創業以来、ノルド家が運営した会社でしたが、2016年、世界的に有名な投資家、ウオーレン・バフェット氏のグループ企業傘下に吸収されました。5代目まで続いていたノルド家は、社を去りましたが引き続き今も優秀な工場スタッフが高い品質の指輪を制作しています。
どんな工場?
まず、工場をYouTubeでご覧ください。工場の様子を画像で見て頂けます。ナレーションは、英語のままです。
現在の工場の特徴は:
CAD・Camで製作工程を構築しています。金属の品位を保証する為、貴金属の熔解から回収まで一貫した社内設備が整っています。内製開発した数々の工具や機械があります。また、厳密な工場管理を実現しISOの公認を取得しています。機械化が進んでいる一方、熟練の手作業が、最終工程にはあります。仕上げの磨きや、洋彫りや、ダイヤモンドを留める作業は、伝統の技を引き継いでいます
。
商品の何が違う?
ノルド社のオリジナルの技術は半世紀も前に開発されました。金やプラチナ製のシームレス(繋ぎ目のない)の長いチューブを300トンのプレス機で製作します。YouTubeの中でも解説されていますが、其のチューブを指輪の幅に合わせてカットします。こうして繋ぎ目のない真円のリングのベースを制作するのです。
熔解した金・プラチナに300トンの圧を加える為、金属の結晶が奇麗に配列され、また、ジュエリーを磨いて仕上げる時にも、ス(気泡の様な穴)が出ません。特に広い面のプラチナでもスが出ないことは、大きなメリットです。また、結晶構造が均一ですので、リングの輪のどの部分も強度が変わりません。均一でないと、弱い部分から変形することが考えられますが、そうした心配がありません。生涯に渡り着けるマリッジリングとして、高い強度を維持する品質として評価されます。
この様に独創的な製作工程を確立したマリッジリングのメーカーを、国内にも紹介したいと思ってきました。
加工方法や技術の話も良いのですが、私が特にお伝えしたい事は、2つあります。
その一つは、ノルド社の指輪を着けたとき、その柔らかな指あたりの感触です。毎日着ける指輪だからこそ、その感触を大切にしたいですね。もう一点は、ノルド社はテーマに、「Ring for a Life Time」(生涯のリング)を掲げている事です。マリッジリングは、数十年に渡り着けます。それだけに、ジュエリーではあっても、余りファッション性を優先せず、永く着ける事を意識して頂きたいと思っています。
日本国内での認知度
ノルド社は、メーカーとしてアメリカの業界内では知られた存在ですが、あくまでも下請けメーカーで、消費者の間では知られていません。勿論、日本国内でも下請けメーカーですので知られていません。が、現在ある市場を乱すことなく、良い商品をご案内して行きます。
#鍛造#マリッジリング#CAD#切削#シームレス#ブライダル#ブランドジュエリー#下請け#プラチナ#ゴールド#横浜#ノルド#高品位#lifetime#結婚指輪