実は、約35年前に、漸く「白金」という用語と一緒に「プラチナ」という語が、新聞などにも使われるようになりました。
「白金」とは、「プラチナ」の事です。「金」では有りません。その当時、「白金」と表記しましたので、「プラチナ」の事を白い「金」と誤解する話をよく聞きました。一方「金」にシルバーやパラジュウム、時にはニッケルを混ぜて「白」っぽくした合金を「ホワイトゴールド」と呼びました。「ホワイトゴールド」を直訳すると「白金」になります。その為、金属の名称に混乱を来すことが良くありました。
つまり、「プラチナ」の事を「白金」と表記する事には、誤解を招く問題がありました。
当時、私はプラチナ・ギルド・インターナショナルという会社で、プラチナのマーケテイングの仕事をしていました。その関係で、「誤解を生まない様に語彙の整理をすべき」と言う課題に取り組むことになりました。「白金」という用語はやめて、「プラチナ」とい外来語を通常の表記に使うように、各方面にお願いに上がりました。
「白金」ではなく「プラチナ」と表記するお願いを、メデイアとして、新聞社にお願いをしました。この提案を、いち早く理解をしてくださったのが、日本経済新聞と日刊工業新聞でした。しかし、その当時、分かりやすくするために、「白金(プラチナ)」とカッコして併記する配慮をして頂きました。その後、数年間の併記スタイルを経て、「白金」と記載しないで、「プラチナ」とだけで表記していただける様になりました。他の新聞社のみならず、雑誌もテレビにも拡散して、通常に「プラチナ」と言っていただける市民権を得たきっかけは、両新聞社でした。これには、感謝しております。
一方、その当時、公文書では、「白金」と表記されていました。その為、当時の文部省、通産省に出向き、「プラチナ表記に改定」して頂くお願いに上がりました。通産省は、「世の中の動向を見て、前向きに取り組みます」との回答でしたが、文部省は、「科学用語辞典が、白金となっているので変えられない」と即日、却下されました。デパートの宝石売り場をはじめ、宝飾業界では、既に広く通常に「プラチナ」と言っていましたので、その旨、訴えましたが、文部省は聞き入れてくれませんでした。
しかし、その後「プラチナ」という語彙が社会に広がり、今では、「白金」よりむしろ「プラチナ」が何の違和感もなく使われる様になった事は、プラチナ・ギルドの活動の成果であったと思っています。
参考:「プラチナ」と「ホワイトゴールド」の違いについては、プラチナ・ギルドのホームページが参考になります。 https://www.preciousplatinum.jp
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